守口プライマリーワン
Project by ©Studio Curanzio
Collaborators: Photos by ©清水向山
Date: 2018
Project location: 大阪府
日本の伝統的な文様は我々が想像するイメージ以上にシンプルモダンなパターンが多い。
それは日本の美意識が『日光東照宮』に代表されるようなデコラティヴである一方、桂離宮や数寄屋、禅、生け花、茶道などに代表される『削ぎとられた美の形式』があり、必要なものだけを残し、簡素化することで『巧みな洗練さによる美の到達点』を生み出している。そのカタチが我々には新鮮で現代的に見えるのである。
そこで今回のプロジェクトでは『シンプルな線=洗練された歴史的文様の応用』をキーワードに使い『削ぎとられたカタチ』をテーマコンセプトに共有空間の構成を考えてみることにする。
『削ぎとられたカタチ』と書いてしまうと何か現代的で冷たいシャープな印象を持ってしまうが、ここでは日本的な『美意識』の表現方法であり、むしろ空間に温もりを感じる、穏やかさや優しさを表現したいと思う。
それを演出するために、どうしての必要なのが木肌や土などの自然素材のテクスチャーで、効果的に使うことにより、我々日本人が感じる懐かしさ(郷愁)や安堵感を表現したいのである。