碇を下したフロートハウス
Project by: ©Studio Curanzio
Collaborators: Photos by ©清水向山
Date: 2013
Project location: 和歌山県
美しい山々の一番良いところを切り取り、その眺めを楽しむには、少しでも高い位置に日常生活のコアな部分を配置するのが妥当であろう。『朝日を浴び、夕陽を望む神倉の山々』は新宮のシンボルでもある。この繰り返す風景を『王子が浜』の沖合に船を浮かべ、そこから望む姿として想像してみた。
リビングダイニングがゆったりと空中に浮かぶようなフロートハウス。
昼間は建物から少し飛び出した2階部分が存在感を辺りに漂わせ、夜になれば闇に馴染んでいく周囲の黒い箱。ライトアップされた浮遊するような空間は浮島であり、太平洋に浮かぶ屋形船のようにも見える。