記憶の家
Project by: ©Studio Curanzio
Collaborators: Photos by ©清水向山
Date: 2012
Project location:兵庫県
敷地周辺を歩き回り、計画地を遠くから眺めてみたり、太陽の位置を確認したり、風や光、周辺の音、匂い、川の水色、山の木々のわざめきや枝葉の様子など、この土地の風景を作るものを探した。 しばらく眺めていて軒が低くうずくまるような建物を作ろうと考え始めていた。それも東西に長く一直線に機能が配置される家が、この土地に合うのではと思った。横一列に配置することで、 すべての居住空間に南からの光と風を取り入れることが出来る。そして、そのカタチは、この家のかつての家業であった醤油醸造の建物を彷彿させるものにしたい。『伝統や記憶』といった匂いをどこかに残すことが出来るかもしれない。
少し不便を感じるかもしれないが、この家と付き合うことで、家族の絆や幸せ、この場に生活するということを再認識してもらう佇まいにしよう。