新たな京都時間の佇まい
Project by: ©Studio Curanzio
Collaborators: Photos by ©清水向山
Date: 2015
Project location: 京都府
紅葉が盛りを過ぎたある日、計画地にある旧家を見せて頂いた。
そこには、この家が守り続けなければならないものや 比叡の山から吹き寄せる気の流れ、時間の経過を表面に刻む鞍馬石、美しく艶やか佇む紅葉した深紅のノムラモミジ、大工の手仕事の痕跡など、 凝縮された『京都時間』がそこかしこに存在していた。
いっそのこと、時の経過にはあれこれ手を加えず、シンプルに色をつけないでおこう。生活感を消し去り、歴史や伝統に立ちはだかるのではなく『柳に風』飄々とそれぞれに現代的な解釈をしてみよう。
新たに設計される住まいは、現代的な素材を組み合わせたミニマムな空間と新旧混濁した伝統や歴史と光が作る時間の経過などが混ざり合い『新たな京都時間や空間』を作り出してくれそうな気がする。